
起業・開業をするためには、事業の全体像を把握したり、他者に事業内容を伝えたりするために、事業計画を作成する必要があります。
初めに十分に検討した事業計画を立てることによって、事業を計画通りに進め、成功を収められるでしょう。
今回は、起業・開業時の事業計画の作成方法について、書き方やテンプレートなどをご紹介していきます。
書き方のポイントをおさえて、事業計画を作成していきましょう。
事業計画とは
事業計画とは、ビジネスプランとも呼ばれるもので、事業の構想や計画を記したもののことを言います。
言わば「ビジネスの設計図」であり、あらかじめ立てた構想や計画を実行していくことで、成功を目指していきます。
ビジネスの進め方はもちろん、問題が起きたときや行き詰まったときにも役立ち、あらゆることを想定した事業計画はリスク管理にも効果を発揮します。
事業計画は起業家や従業員が見るためだけでなく、他社にプランやその魅力を伝えるためにも欠かせません。
パートナーや投資家、金融機関に可能性を感じさせるためには、魅力が伝わる事業計画が必要です。
事業計画書の書き方
事業計画とは何かを理解したら、さっそく事業計画書を作成していきましょう。
とは言っても書き方がわからないと、アイディアや構想を上手く反映できないはずです。
おさえておきたい書き方のポイントを3つ解説していきます。
6W2Hを明らかにする
6W2Hとは、Why(なぜ)、What(何を)、Where(どこで)、Whom(誰に)、When(いつ)、Who(だれが)、How to(どんな方法で)、How much(いくらで)といった8つの要素です。
これらをこれから起業・開業する事業に当てはめましょう。
事業をどのように行うのか、いくらで提供するのかなどが明確になり、スムーズに事業計画を立てることができます。
具体的な活用方法は以下の通りです。
・Why(なぜ):なぜ事業を行うのか
・What(何を):商品・サービスの具体的な内容
・Where(どこで):想定する市場
・Whom(誰に):ターゲットにする顧客
・When(いつ):どのようなタイミングで人やお金を使うのか
・Who(だれが):誰が行うのか
・How to(どんな方法で):どのように流通させるか
・How much(いくらで):資金計画・調達、売上目標などお金に関わる内容
すぐに行動できる計画を作成する
どんなに優れた事業計画を作成しても、実行できければビジネスを進めることはできません。
事業計画を作成するときに注意したいのが、すぐに行動できる事業計画かどうかです。
6W2Hで言うと、How toに該当します。どのような方法で事業を進めるかどうかを具体的に計画しましょう。
「1年目はこうする」といった時系列で考えたり、「〇〇の場合は〇〇する」と条件付きで考えたりするのがおすすめです。
すぐに行動できるかどうかには、本気度が伝わるかどうかもチェックしましょう。
細部まで具体的に計画し、今すぐにでも行動しようという想いが伝わると、従業員やパートナーに期待感を持たせることができます。
リスクと解決策を盛り込む
事業計画は、事業を上手く進めるための設計図であるだけでなく、トラブルや思わぬ変化が起きたときの備えでもあります。
あらかじめリスクを想定し、解決策も考えておくことによって、万が一のリスクに対応できるようになります。
先行きを予想できない起業・開業だからこそ、良い未来だけでなく、最悪の事態も想定することが大切です。
事業計画書のテンプレート
事業計画書を作成する際は、テンプレートがあると便利です。
テンプレートに必要な項目を足せば、自社に合った事業計画になるでしょう。
事業計画に欠かせないのは、以下の8項目です。
・事業プラン名
・事業内容
・市場環境
・競合優位性
・市場アクセス
・経営プラン
・リスクと解決策
・資金計画
欠かせない項目を盛り込んだテンプレート例を作成しましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
事業プラン名 | |
事業計画書作成の目的 | |
事業内容 | |
商品・サービス | 業種・業態 |
事業目的・理念 | 顧客ターゲット |
市場環境 | |
市場規模 | 市場の成長性 |
市場の特徴 | 競合状況 |
競合優位性 | |
品質 | コスト |
立地 | 契約 |
市場アクセス | |
戦略 | コミュニケーション |
販売 | 仕組み |
経営プラン | |
仕入れ | 入荷 |
提案・拡大 | スケジュール |
リスクと解決策 | |
想定リスク | 解決策 |
資金計画 | |
収支予測 | 必要資金 |
調達方法 |
まとめ
事業計画はビジネスの設計図・羅針盤であり、経営の方向性を決めたり、万が一のリスクに備えたりする大切な役割を持っています。
成功につながる事業計画を作成するためには、6W2Hをおさえたり、具体的な戦略を盛り込んだりするなどのポイントをおさえることが大切です。
事業計画書のテンプレートも参考にして、自社の道しるべとなる事業計画を作成していきましょう。
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